【書道と教育】 vol.14 熱い!書塾花紅の自由研究2019



今年の夏は熱かった。気温のことではありません、書塾の子どもたちの話です。

昨年は二人の小学生が百字文に取り組んでくれました(一人は篆書、一人は楷書)が、今年は本格的な臨書が加わり、さらにハイレベルなものとなりました。

 

  • 「蘭亭叙」臨書 小4男子

蘭亭叙 by小4男子
昨年から、共に書塾に通うお父さんの影響を受けて蘭亭叙臨書に励む彼は、この夏、蘭亭叙の条幅作品に取り組みました。細かな観察力は王羲之の毛先の一つ一つを丁寧に追い、文字の強弱も見事な作品です。ブログに上げることはできませんでしたが、同時に作成した王羲之と蘭亭叙についてのレポートも文字の歴史や日本史との関連などが含まれ、非常に面白いものとなっていました。

 

  • 「寸松庵色紙」臨書、「ちはやぶる」創作 小4女子

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百人一首が大好きな彼女は、今春ごろから変体仮名、仮名の練習を開始。自由研究として大好きな百人一首の和歌の臨書と創作を行いました。臨書は「寸松庵色紙」から「おくやまに」の歌。子ども用の小筆で書いたとは思えない精緻な筆遣いに書塾の大人たちも驚きでした。創作は「ちはやぶる」。尾形光琳の仮名遣いを自分らしく配置してアレンジしました。

 

  • 百字文(楷書) 小5女子

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「私は競書雑誌はやりたくありません」と強い意思を持って自分の“書道”を貫く彼女は、今夏、百字文を仕上げました。一年近く小筆でいろは歌〜変体仮名に取り組んでいましたが、久々に大筆を持つと驚くべき上達を遂げていて、小筆の練習は大筆に大いに役立つと感じさせてくれました。一文字一文字、丁寧らしさが伝わってくる作品は、自分に厳しい彼女らしさが伝わってくる美しい仕上がりです!和綴じも頑張りました。

 

  • 「蘭亭叙」臨書 小5女子

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書き初め展では学校の代表ともなる整った文字を書く彼女は、昨年の作品展に続き、蘭亭叙の条幅作品に臨みました。短い期間での製作でしたが、家で一人で練習してきたようで、書塾に来たときには細かな観察に基づく一文字一文字の練習を終えており、すぐに半切に取り掛かることできました。体幹の整った彼女だからこそ書ける、軸の整った、堂々たる作品です。

 
「柳は緑、花は紅」。“小学生は楷書”が基本かもしれませんが、自由に書くことを許して数年経つと講師も予想もしないことが起こるものです。細かなことを言えば、どの作品もまだまだとも言えますが、自分から「自由研究で蘭亭叙を書きたい!」というその気持ちが湧き上がってきてくれることに講師としての喜びを感じます。この子たちが今後どんな書の道を歩いてくれるのか、楽しみです。

 

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