果敢に挑戦、Hさんの場合(書塾の子ども6)


書塾の子どもたちについてお伝えするブログ第6弾!

最近、たくさんの体験のご希望(時には遠方からも!)をいただく中で、多くの方がブログを読んでくださっているのを感じます。「なかなか自由な書道教室はないので…」というお言葉もいただき、試行錯誤やってきた甲斐もあるのかなぁと思っています。これからも「自分で学ぶ書塾(流行りの言葉を使うならアクティブラーニング?)」としてささやかに発信していきたいと思っています。
 

さて、今回も中学1年生のお話です。Yさんが入塾してくれたのも小学2年生の頃。お父さんと一緒の入塾と言う珍しいパターン。書歴がありつつ自由な書風のお父さんとともに、いつも一生懸命&楽しく書いてくれる頼もしい存在です。

小学3年 H.Y「夜空」
小学3年 H.Y「夜空」

小学3年生。初めての作品展ではこんな作品を書いてくれていました。「書は人なり」の言葉どおり、Yさんの書はとても明るいのです。線の一つ一つおおらかで明るく、見ていて気持ちの良い作品を書いてくれます。そんなYさんの書風はこの頃から現れていましたね。

小学4年、5年では篆書を取り入れた作品に挑んでくれていました。書体辞典を見ながら自分であれこれ考え、渇筆も取り入れながら自由に創作していく姿は見事。ほとんど私の指導は何も入っていません笑。

小学6年 H.Y 「寿司屋の湯のみ」
小学6年 H.Y 「寿司屋の湯のみ」

そして、小学6年ではこの作品を完成させ、書塾生の皆を驚かせてくれました!原案から素晴らしかったお寿司好きならではのデザイン、こちらの作品については、一つ一つの文字の精度も高めるべく、私も気合を入れて、時間をかけて完成させた記憶があります。この創造性、これからが楽しみです!
 

Yさんの素晴らしいところは、尻込みせずにどんどん挑戦していくところです。古典作品の臨書は親しみがなく挑むのがむずかしいのですが、Yさんはどんどん挑んでくれます。この1年間、ほとんど読むことのできない草書の書譜をはじめ、書写的な楷書とは異なる筆法の楷書である孔子廟堂碑の臨書など、果敢に挑戦してくれました。楷書の書き分けという大人でもむずかしい課題にも挑戦。書道の世界の深さを理解し始めてくれているのを感じています。
 
何にでもどんどん挑戦してくれるYさんは、書塾で行っている「花紅検定」最初の合格者にもなってくれました!「いろはうた」に始まり、「枕草子」から「百字文」全臨、ひらがなの元になった漢字を覚えたり。自分から学ぼうとする前向きな姿勢はYさんが書道のみならずあらゆることに前向きに取り組み、強く楽しく生きていることの証であると感じています。

今秋の作品展では蘭亭序に挑戦中。どんな作品に仕上げてくれるのかとても楽しみにしています!

 

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