書道で“内転筋”を鍛え、骨盤を正す

インテリア作品の創作で、大きな紙を床において書道に没頭すると、
決まって翌日、内腿の筋肉痛に襲われます。
この内腿の筋肉、“内転筋”と呼ばれるらしいのですが、
実は、この“内転筋”は骨盤を支える役割を果たしていて、
腰痛、O脚など、現代日本人の多くが抱える問題に関わっているのだそうです。
以前、こちらにも書きましたが、
書道の、床に紙を置いて創作する姿勢は、
「田植え」に似ていて非常に日本的です。
おそらく、床で作業するということに慣れない欧米人には、
30分の創作も苦痛に感じるのではないかと思っています。
よく、安産を目標として「妊婦は雑巾がけがいい」などといいますが、
これは、要するに、「“内転筋”を柔軟にし、鍛えましょう」ということで、
日本人には日本人の筋肉の鍛え方があるということなのだと理解しています。
フローリングで生活するようになっても、身体はすぐには変わらない。
だから、日本の生活習慣を取り戻すことに、
日本人の身体を鍛えるヒントがあるということなのです。
日本人にとって、「腰」はその字の通り、「身体(にくづき)の要」。
「腰を落とす」という姿勢は、本来、私たちにとって十八番であり、
今、その得意な姿勢を私たちが失い、様々な身体的苦痛を感じているのは
とても残念なことのように思います。
日本の生活文化である書道をとおして、
日本人らしい身体の使い方を学び、心身の健康を取り戻すこと。

今後も考えていきたい、大切なテーマです。
☆書道を通して“内転筋”を鍛える、
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