インテリアとしての書道アートの仕事を受けるようになって、
早1年がたちました。
正直に言えば、はじめは自分の家に飾るアートとして書いて、
他に大した実績もないので、それをホームページで掲載したような感じでした。
でも、それが予想以上に好評で、
「インテリア書道」というフィールドに力を入れてみようと思いました。
でも、今思えば、それは私の、
「書道を現代生活で身近に楽しんでもらいたい」、
「家族が生活する“家”という場にアートをとりこんでほしい」
という思いが、ストレートに現れている仕事だったのだと思います。
そのせいか、この一年、いただいたお仕事はどれも、
ひとつひとつ大切で、やりがいを感じられるものばかりでした。
書道アートと言っていますが、
私は、「書道を通じて伝えたいこと」とか「内から溢れる表現」とか、
そういったことは正直なところあまり強くなくて、
だからこそ、製作においては、「お客さまの思いに共感し、形にする」
ということが、創作のインスピレーションのすべてになっています。
そういう意味で、自分は、
「アーティスト」より、「デザイナー」なのだと思っています。
「家庭」という場は、「人」を育てる上でとても大切なところです。
家に何があるか、どんなものが飾ってあるのか、ということは、
無意識のうちに「人」を創っていく、教育の大事な要素だと思っています。
もともと、教育の分野の出で、「人育て」に関心が高い私にとっては、
インテリア製作を通して、「家づくり」、「人づくり」に関われることは、
この上ない幸せなのです。
お客さまから、何らかの思いの詰まった文字をいただいて、
それを形にして届け、その家庭に住まう人々の心に残っていくこと。
それが、今の私の、ミッションであり、生き甲斐です。
これからも、お客さまの心への「共感」をベースに、
ひとつひとつの仕事を大切に製作をしていきたいと思います。