【書道と教育⑧】書塾花紅の“春〜初夏”

4月にのんびりと始まりました、古民家書塾花紅。毎月レポートを書こう〜と思いつつ、はっ!もう夏が終わろうとしてしまっている!滑り込み(?)で「春〜初夏」と題し、2回目となる書塾花紅レポートをお届けします。

「子どもたちの“創造性”を育む」という思いをもとに立ち上げた花紅に、「なんか面白そう」と集まってくれた子どもたち。気づけば女子ばっかりの女子校ですが、みんな好奇心が強くて、絵を描くのが大好きなメンバーです。

花紅の子どもコースには、書道の時間、アートの時間、そして、ちょっとした学びの時間があります。

書道の時間は、私が書いたお手本を見ながら、書道の基本をゆっくり学んでいきます。大筆をもったばかりの子どもたち、まずは、「はじめ(始筆)」と「おわり(終筆)」をしっかり書くことが目標です。自分の名前や好きな漢字を選んで、学んでいきました。これからは競書を使った学習も始まります。

4年生「空」

4年生「空」

アートの時間は、筆に慣れ親しむこと、自分の心に向き合うことを目的とした時間です。5月にはタンポポの観察を行なったり、道ばたで摘んだお花の絵を描いたりしました。

タンポポの観察

タンポポの観察

道ばたで見つけたつつじの花の絵

道ばたで見つけたつつじの花の絵

6月は梅雨に入るので、「雨」をテーマに。雨の絵を描いたり、「雨」という漢字を雨の雰囲気で書いてみたりしました。書道のしっかりとした線を学び始めた子どもたちは、はじめ雨のような柔らかい線を表現するのは難しそうでしたが、ぼたぼたっと墨が垂れて、その感じが雨に似ている!と一人が気づいてからは、みんなその発見に導かれて、雨のようなさらさらとした線を描いて表現してくれました。

ぼたぼたの雨

ぼたぼたの雨

3世代カタツムリ

3世代カタツムリ

ちょっとした学びの時間では、私が子どもたちに伝えたいことをプリントにして伝えています。

春は、「いろはうた」がメインテーマでした。まずは「いろはうた」をプリントに書いてくることが宿題となり、いつの間にか覚えてきてくれた子どもたちと、拍子をつけて「いろはうた」を大合唱♪ 教室のあるカフェ蓮月は隣の部屋にカフェに来ているお客さまもいるので「もうちょっと声を小さく!」と言わなくてはならないほど、子どもたちはノリノリで歌ってくれました。みんな「いろはうた」大好き!書塾花紅受講生は「いろはうた」の暗誦が必須ですよ!

「いろはうた」の宿題

「いろはうた」の宿題

そう、花紅ではたまに宿題も出します。宿題用スケッチブックが一人一冊。春の宿題をひとつご紹介。子どもたちの感性が伝わってくる、とってもかわいい宿題さん。私は子どもたちの宿題を見るのが大好きです。

宿題「春さんへの手紙」 

宿題「春さんへの手紙」 

宿題「春さんへの手紙」

宿題「春さんへの手紙」

こんな感じで、子どもたちとの楽しい時間は進んでいます。月に2回という僅かな時間なのでできることは限られていますが、子どもたちがいつか、日本に生きていること、日本人として生まれたことを幸せに思える日がくるように、伝えられることを伝えていきたいと思っています。夏からは、枕草子を題材に学びを進めていますので、その様子は次回お伝えします!

さて、大人の時間はというと、子どもの時間とは打って変わって「しっとり、じっくり」。書道の瞑想的な力を感じられればと、リラックスして書いてもらえる環境を準備しています… が、

花紅では、正座が基本!なので、まだまだ慣れない方々にとっては、まずは座る鍛錬の時間みたいになっています(笑)。でも、通い始めて4ヶ月になるご夫婦はだいぶ慣れてきていらっしゃるご様子。

基本点画からじっくり

基本点画からじっくり

一時間半、自分の心と身体に向き合って、じっくりと書き進めるスタイルで進めています。学ぶ内容も、人それぞれ。談笑もありますが、みなさん集中力がとても高く、毎回「一時間半あっという間だったー」という声で終わっている感じです。

池上観光の外人さんたちが飛び入りしたことも

池上観光の外人さんたちが飛び入りしたことも

書塾花紅、おかげさまで子どもコースの方は定員を超過し、現在はキャンセル待ちをしてくださっている方もいます。ひとりひとり丁寧に指導できればと思っていますが、徐々にクラスも増やせていけたらと思っています。

 

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