[ことこと書日記 vol.22]利休七則より「花は野にあるように」

ことことと、日々を煮込むように。
11月4日満月、寧月のことこと書日記第22回をお届けします。

夏から、茶道のお稽古に通い始めました。

昔から「いつかやってみたい」と思っていたもののご縁無く、
このままご縁がないまま人生進んでいくかと思いきや、
ふと、ご縁は目の前にやってくるもので。

まぁ、むずかしいもので、
お茶席に出られるようになるのはいつの日やらですが、
書道の学びに通じることも多く、のんびり嗜んでいきたいと思っております。

さて、今回はそんな茶道の世界から。
いつもお茶室に入ると、先生が床の間に季節に合ったお花を飾ってくれています。

寧月書「花は野にあるように」

喫茶の習慣を、精神面を重視して「わび茶」の形にしたのは千利休と知られていますが、
この利休が説いた茶人の心得に「利休七則」というのがあるそうです。

一、茶は服のよきように点て
二、炭は湯の沸くように置き
三、花は野にあるように
四、夏は涼しく冬は暖かに
五、刻限は早めに
六、降らずとも雨の用意
七、相客に心せよ

読むだけで、「ああなんて日本人らしい」と思いますね。
季節を感じる心、というところだけでなく、
「刻限は早めに」なんて、いかにも私たちの几帳面さを表していて笑。

そんななかでも、やっぱり私が好きなのは「花は野にあるように」です。
世界いろいろガーデニングの類いあれど、日本の花の飾り方ほど、
自然を尊敬しているものはないように思います。

「花は」「野にあるように」なら、
「書は」なんだろう?と考えてみました。

「書は」「心のままに」、でしょうか?

 

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