イスラエルの人たちと共に、百字文リレー!


5月31日のこと。

いつも静かな私の街、池上の、古民家カフェ蓮月にやってきたのは19名のイスラエルの民。
彼らは、テル・アビブにあるJapanese Art Centerで書道を学んでいる書道人。
今回は、京都や高野山を回る日本書道ツアーの最後に東京を訪れ、「百字文」を共に書くために、
はるばる辺境のこの街までやってきてくれたのです。

彼らと、「百字文」との出会いと物語については既に書きましたのでこちらをご覧くださいね。

19名のイスラエルゲストと書塾花紅のメンバー
19名のイスラエルゲストと書塾花紅のメンバー

集合してしばらく、蓮月2階の畳に座り込んで出会いを喜びあった私たち。
みんな、遥かイスラエルの地でこれまでに「百字文」を書き、練習してきてくださっている方々。
私はとにかくうれしくて。「この出会いは奇跡だと思うけど、そう思わない?」と尋ねると、みんなで頷いてくださる。

一番聞きたかったこと。
「どうして、日本の文化である書道をしているの?」と尋ねると、ある方はこんな風に教えてくれました。
「書道をしていると心が “無” になれる。瞑想的な効果があると思う。」
イスラエルにもカリグラフィはあるものの同じようには感じられないのだそうで、
日本の書道の不思議、それをイスラエルの人が感じてくれている不思議。

百字文のワークショップはまず、私の百字文デモンストレーションから始めました。
生徒さんが撮ってくれた動画はこちら。BGMはホルスト「水星」と「木星」。
百字文の宇宙観を表現するにはこれが一番!と思いました。
小学生の頃、オーケストラで演奏した大好きな曲でもあります。

そして、今回のメインイベント。参加者ほぼ全員による「百字文リレー」!
4文字、25句から成る百文字の百字文を25人で書きます!

ですが、その前に、、

実は私、今回、イスラエルのみなさんに書いてもらいたいと、一生懸命「五体百字文」を作りました。
そのテキストを配ると真剣な表情で熱心に見てくださる。うれしい。本当にありがたい。

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そして、百字文リレーのスタート!
第一段落は書塾花紅のメンバーで担当し、第二段落からイスラエルメンバーにバトンを移します。

第1段落「鳥語花香」を篆書で書いてくれた花紅塾生(小6)。
第1段落「鳥語花香」を篆書で書いてくれた花紅塾生(小6)。
ヘブライ語訳付きの「悲喜輪転」。かっこいい!上手!
ヘブライ語訳付きの「悲喜輪転」。かっこいい!上手!

完成した百字文全文はこんな感じになりました!
楷書から篆書まで、きっちりしたものからアーティスティックなものまでバラエティに富み、
イスラエルの方々のクリエイティビティに感動しました。

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イスラエルの方たちが書くところを見ていると、悩まずに書き進めるので、線がとても美しい!
そのことについて聞いてみると「言語がわからないからこそ細かなところは気にせずに書けるからいいのよ」と笑います。
左手で書く方もいらっしゃり、海外の文化を自由に楽しんでいるイスラエルの方たちのクリエイティビティに学びました。

最後は、蓮月の美味しい夕飯を共に。和気藹々。

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わずか4時間程度の時間でしたが、共に百字文を創作することを通して、
その場にいる全員が「心がひとつになっている」感覚を覚えていたように感じました。
別れは名残惜しく。。。蓮月の前、ダンスを楽しむ小学生を「かわいい、かわいい」と愛でてくださったのもうれしく。

花紅の子どもたちにとっても、人生で忘れられない一夜になったのではと思います。

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