[ことこと書日記 vol.04]「パッヘルベルのカノン」


ことことと、日々を煮込むように。
2月11日満月、寧月のことこと書日記第4回をお届けします。

今回の題材は、「パッヘルベルのカノン」。
誰でも知っているあのメロディーを書にしてみました。

ことこと書日記のコンセプトは、
「ことばを書にする」、なのに、ことばはないのですが…
 

寧月書「パッヘルベルのカノン」
寧月書「パッヘルベルのカノン」

 
小学生のころ、学校に熱心なオーケストラクラブがあって、
朝起きて、朝練に行ってバイオリン弾いて、一応授業を受けて(ここの記憶がほとんどない)、
放課後またバイオリンの練習して、6時とか7時、遅いときは9時ぐらいまで練習して、
家に帰って、ご飯を食べてお風呂入って、即寝る。
という生活を続けていた時期がありました。

バイオリンが大好きでした。
 
大して弾けもしないのですが、
それでも、ふと心が疲れたときには、持ち出して弾いてしまう。
私にとって、バイオリンは癒しの存在です。

そんなふうに、ふと弾きたくなってひくのはいつもこの曲。
パッヘルベルの、カノン。

同じメロディを3人でひたすら繰り返すという、
シンプルが織り成す、荘厳で、美しい、音の響き。
ずっと下で支えてくれている低音に包まれて、
いつまでもいつまでも、繰り返し続けたい気持ちになってしまいます。
 
音楽と書は似ていると思います。
体内のエネルギーをリズムに託して、放つ。
音楽は動的、書は静的ではあるけれど、すごく似てる。

王羲之を臨書しては、4世紀の中国を旅し、
カノンを奏でては、17世紀のドイツを旅する。

人間であるという共通の喜びを感じています。

 

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